アジア不動産情報センター ARIC > タイのコラム > 第49回 日系デベロッパーが続々とタイに進出
*写真は東京建物HPより
2018年に入り、日系デベロッパーが続々とタイに進出しています。
以下に発表があっただけでも記載していきます。
■2018年3月:阪急不動産、SENA社とエカマイ地区でコンドミニアム開発
http://www.newsclip.be/article/2018/03/13/35773.html
■2018年4月:東京建物、バンコクでレイモンランド社と2ヶ所のプロジェクト開発
http://www.newsclip.be/article/2018/04/23/36195.html
■2018年5月:東急電鉄、サンシリと2ヶ所のコンドミニアム開発
http://www.newsclip.be/article/2018/05/23/36499.html
■2018年6月:阪急阪神不動産(2018年4月から社名変更)、バンコク南部でコンド開発
http://www.newsclip.be/article/2018/06/17/36722.html
ちなみに上記のうち、東急建物以外は2017年以前から進出済み。
上記に限らず、三井不動産(アナンダ)、三菱地所レジデンス(AP)、
野村不動産(オリジン)、住友林業(プロパティパーフェクト)などが進出している。
このラッシュはなぜ続くのか?
理由をあげると2点ほどに集約されるかと思います。
1. 日本国内で新築分譲ができなくなってきた(土地がなくて供給できなくなってきた)
2. 新しいマーケットを開拓するのに海外に行かざるを得ないが利益も海外の方が大きい
(海外の方が需要が多い)
私はこれらの企業の多くとおつきあいさせてもらっているが、各社の危機感は相当なものでかなり前から意識をして進出機会をうかがってきた。それがたまたま2017年〜2018年だった、という感じだと思います。
最初にタイに進出したのが三井不動産と三菱地所レジデンス。2013年から進出して、すでに両社はタイで1万戸以上の供給をしており、現地の基盤を作りつつあります。おそらくこの2社に影響されて、というのが大きいのかもしれませんが、この動きは日本にとっても現地にとっても大歓迎と言って良いかと思います。
また日本人投資家にとっても、日本の大手デベロッパーがリスクをとってチェックしているため未上場のよくわからない物件よりも安心感が違うので、その点は嬉しい話だと思います。
ただ、いくら日本の大手デベロッパーといえど万能ではありませんので、日系大手デベロッパーだから100%安心!というわけではないのでそこは注意を払いたいです。もちろん、ある一定の基準はあるにせよ、投資に関して言うと物件だけの力ではないので、その辺りはきちんと把握をしておいてください。
しかし、この日系企業の進出の動き、本当にすごいものがあります。と同時にマレーシアでもフィリピンでもベトナムでもなくタイに一番多いというのは正直、タイのマーケットの魅力と「他社が成功しているから」というのがあると思います。
*ベトナム、フィリピンでも魅力ありますけど、いかんせん提携先が少なすぎるという難点があるんです、実は。
もっともっと進出していってほしいですね。
そして活性化していってほしいと心の底から思います。
田中圭介(たなかけいすけ)
株式会社エイリック 代表取締役 兼 ASEAN不動産研究所所長 1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 その後、大手不動産ポータルサイト『HOME'S』で営業責任者を5年以上歴任。 2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」「新入社員論(文芸社)」など3冊。 2015年より現職。
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