アジア不動産情報センター ARIC > マレーシアのコラム > マレーシア、高速鉄道のその先は?
9月14日に前国会議長のハリマ・ヤコブ氏が初の女性大統領に就任したことでも話題のシンガポール。中国系、インド系など様々な人種が存在するマレーシアですが、その多様さにも関わらず今回の大統領選にはマレー系しか立候補できませんでした。
手続き上の民主制にいささか欠けているのではないかという反発の声も大きいですが、外部から差し伸べられる共存の手がこれによりパタリとなくなるというわけではないようです。
産経フォトでこんなニュースがありました。以下、引用。
中国の李克強首相は19日、シンガポールのリー・シェンロン首相と北京で会談、シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画に触れ「中国の高速鉄道技術は先進的かつ安全で、費用対効果も高い」とアピール、中国企業の参入を後押しするよう求めた。国営中央テレビが伝えた。
高速鉄道は年末に国際入札を開始し、来年12月までに選定する予定。受注を目指す日本と中国の激しい争奪戦も予想されている。同テレビによると、会談でリー氏は「中国企業の鉄道計画への参加を歓迎する」と述べるにとどめた。
リー氏は訪中に先立ち、中国国営通信、新華社(電子版)の取材に応じ、鉄道計画について「(中国企業の提案があれば)客観的に、厳格に検討する」と話した。(共同)
逆にこうした姿勢が排斥・国家主義的なスタンスに繋がっているのではないかとも考えられますが、少なくとも表向きではこの事業に関して中国は非常に友好的な印象です。
また、シンガポールとマレーシアを繋ぐ高速鉄道・HSRについても両政府ともに正式に合意しています。今年末には各種インフラの入札が実施されるとのこと。
つながりが強固になり世界が狭くなりつつある一方で冒頭でお伝えしたような反発もあるようですが、距離が一度近くなりさえすればあとは時間が解決するのではないでしょうか。
<ソース>
・「李首相、高速鉄道売り込み シンガポール首相に」2017.09.19 産経フォト
http://www.sankei.com/photo/story/news/170919/sty1709190017-n1.html
・「高速鉄道の発券・運賃収受、企業と意見交換」2017. 9.20 NNA ASIA
ASEAN不動産研究所(あせあんふどうさんけんきゅうしょ)
ASEAN不動産研究所は将来成長していくASEANの不動産市場を調査し、
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ASEAN不動産研究所 所長 田中 圭介
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