アジア不動産情報センター ARIC > その他のコラム > ビットコイン8月1日に何が起こる?
こんにちは、斎京です。
最近の仮想通貨は乱高下が激しいですね。
各通貨、様々な要因で価格の変動はありますが、
本日はその中でも、巷で話題のビットコインの分裂騒動についてです。
スケーラビリティ問題?
ビットコインでは以前からスケーラビリティ問題(ブロックサイズの問題)
についての議論が行なわれてきました。
現在のビットコインの取引情報をまとめるブロックサイズは1MBですが、
昨今のビットコイン取引量増加によって1MBでは足りなくなってきています。
つまり取引量に対して処理能力が追い付いていないことから未承認の取引が日々増加しており、
決済手段として普及させるには何らかの打開策が必要という状況に陥っています。
処理が大変だから手数料も高くなるという悪循環も生まれてしまいます。
その問題の解決策として考えられたのが大きく2つ
①ブロックサイズの拡大
②取引データを圧縮(SegWit)
ただ、単純にブロックサイズの大きくすると、
膨大な量のブロックを保存できるだけの大容量端末が必要になり
「誰でも参加できる」というビットコインの大きな特徴が失われてしまいます。
また、チェーン状に繋がれた他のブロックまでも数値を変更しなくてはならず、
そもそものビットコインネットワークが壊れてしまう可能性が出てきます。
そこで、取引データを圧縮する事により処理スピードを改善させる方法として
「SegWit(セグウィット)」が有効と考えられているわけです。
ちなみに、このような方針を決定していくのはビットコインのコア開発者と、
マイニングを大規模に行う主要マイナーですが、非中央集権型のビットコインでは
方針を決定する際に賛成派と反対派の対立が起きる可能性が高く、
まさしく今回もその状況になっているわけです。
UASFってなに?
そして、今回のSegWitを反対しているのが、
主にASICBoost(アシックブースト)という特許技術を用いてビットコイン採掘をしている
中国のマイナー企業です。
ASICBoost とは、マイニング時の消費電力を 30% 削減し、
計算効率を 30%上昇させると言われる技術なのですが、
今回のSegWit導入により「ASICBoost で効率化されていた優位性がなくなる。」
という理由から反対をしているという話が出ています。
ただ、そのように大手のマイナーなどが政治的に権限を持つのではなく、
ユーザーがみんなで判断したら良いんじゃないの?という意見から
ユーザー主導で8月1日(火)からSegWitを導入しようという動きが出てきました。
それが UASF(ユーザー・アクティベイト・ソフトフォーク)です。
まとめると、今回のビットコインの戦いは
マイナー VS ユーザ
という状況になっているわけです。
この状況が落ち着くまではビットコインや他のアルトコインの価格は
冒頭にも書いた通り不安定になると思われます。
逆にチャンスと見て積極的に投資する人も多いかもしれませんね。
取引所などでチャートを見ているだけでなく、
仮想通貨を取り巻く環境や現状を理解しながら見ていると、
奥が深くて面白いですよね。
斎京 しょうご(さいきょう しょうご)
エイリック提携ライター
主に暗号通貨(仮想通貨)に関する記事を書いていきます。
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自身の投資状況や暗号通貨のニュースを投資家目線でお届けします。
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